アーティストのためのNFT

2021年になって急に燃え上がりだしたNFTについて、「こんなものは一過性のブームだ」だとか、「ゴミのようなものばかりが高値で売り買いされている」だとか、批判の声が聞かれるが、クライアントワークあるいは美学校/予備校の講師としてしか喰っていけないアーティスト(”自称”も含む)たちにとっては、またとないチャンスであるともいえる。

まさに、
乗るしかないこのビッグウェーブに((c)BUTCH)
だ。

「アーティストのためのNFT」では、このNFTというものが自らがアーティストであることを続けるための武器である、と感じているアーティストたちが、具体的にどう考えて、どう動いていけば良いのか、ということについて、これまで自らの作品をNFTで70点以上売った経験があるジェネラティヴアーティストのテシュナカムラ(teshnakamura)が語る。

とはいえ、真面目にアートと向き合ってきた人たちにとっては、実際に「NFTってどんなものだろう?」と思って、OpenSeaを見てみたら、「ゴミのようなものばかりが高値で売り買いされている」と感じてしまった人々が少なからずいる、ということも分からなくはなく、「あー、これはオレには関係ないわ」と敬遠している人もいるだろう。
大丈夫、僕もそっち側だ。

だが一方で、「こんなものはアートではない!」と自分のアートの定義に合わないものを切り捨てる、という態度もちょっとなあ、と思う。
僕は一度美術館に展示されていたデュシャンの便器(のレプリカだったはず)の前で「こんなものはアートではない!」と怒っているおっさんを見たことがある。んー、まさにデュシャンはこの作品でそのあたりをテーマにしていたんだがね、と笑いそうになった。
OpenSeaであなたが見た「ゴミのようなもの」についても語っていこうではないか。

「アーティストのためのNFT」は次のような人を対象にしている。

  • NFTで自分のアート作品を売っていきたい人
  • CryptoPunksBAYC、及びその模倣作を退屈だ、と思っている人
  • テシュナカムラについて知りたい人

日本のアーティスト(日本人および日本で活躍しているアーティスト)が日本のアートシーンおよびNFTシーンを盛り上げて、浮世絵・マンガ・アニメだけではない日本のアートの新しい潮流と、それを世界に拡げていくことを夢見ている。

記事

"art"という英語はラテン語の"ars"が語源であると言われている。この"ars"とは、"技術"だとか、"才能"という意味で、そこには"美しい"という意味はない。 それが日本語に訳される際に"美術"とされたことがこんにちまで誤解を招く原因となっている。 アートはもともと美しいかどうかには関係のないものだった。 一方で、artの別の訳として"芸術"というものもある。こちらは"ars"の意味である"技術"や"才能"というものを正しく訳しているように思える。 つまり、「人間の営みとしての芸の術(すべ)」とでもいうことか。 "art"についてちょっとだけ書いてみたが、ここでは「芸術とはなにか?」などといういつも堂々巡りになるだけの議論を繰り広げるつもりはない。ただ、"art"という言葉には本来"美しい"という意味はない、ということを言いたかっただけだ。 OpenSeaなどのマーケットプレイスでNFTアート作品を見ると、大半が「かわいい」と言わせたいようなキャラ物で、残りがいわゆる美しいファインアートである。 「かわいい」という評価基準は特に日本文化発祥のもののようで、英語でも"kawaii"と言うようになっている。これは英語の"pretty"や"cute"とは少しだけ違うもののようだ。どう違うか、ということを書くだけの力が僕にはないけれど。 とにかく、"kawaii"を"cute"と訳すと、"art"を"美術"とした誤訳と同じことになってしまう。 さて、それらのかわいい、あるいは美しいNFTアートは、本当にアートとしての意味があるのだろうか? 言い換えるならば、アートは美しい、あるいはかわいいことが必要十分条件なのだろうか? 少なくとも現代アートの文脈においては、アート作品が美しいか否かということは意味のないことである。 あるアート作品が美しければ美しいほど評価され、高い値がつく、ということは起こらない。 現代アートの価値について、ここで語るつもりもないが、少なくとも「現代アート」というからには、その作品には現代においての「意味づけ」が必要になる。言い換えるならば、現代アート作品は批評的でなければならない。 それは、美術史を自己参照/批評したものであるかもしれないし、現代社会を批評したものであるかもしれない。 あるいはそういう立場そのものをさらに俯瞰した「メタ現代アート」として自己言及するものもありうる。 そういう前提で見た場合に、NFTアートと呼ばれるものは果たして「現代アート作品である」と言えるのだろうか? NFTアートに懐疑的なアート界隈の人たちが、NFT/NFT作品を批判するのはそういう点であると思う。 僕は現状のNFTアートについては残念ながら、現代アート作品である、とは思えない。 Crypto Punksの大成功にあやかろうとそのまま模倣したキャラクターものは、せいぜい高級なLINEスタンプのようなものだ。あるいはいわゆる「ファインアート」と言われるものも、デート商法で売りつけられるイルカの絵のコピーもののようなものである。 そこには批評性というものがない、ということが問題なのである。 例えばCrypto Punksを模倣したように見えるNFTアート作品も、それがCrypto Punksを何らかの形で批評しているものであるとすればそれは現代アートとして成立するのかもしれない。批評とは、対象をメタレベルで俯瞰することである。 さらには「模倣」そのものを批評した作品があっても面白いと思う。

「美しいこと」「かわいいこと」「かっこいいこと」がアートなのか?

“art”という英語はラテン語の”ars”が語源であると言われている。この”ars”とは、”技術”だとか、”才能
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